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1回 亀ちゃんコラム

「当たり外れがありますわ」から学んだこと

こんにちは。はじめまして、亀ちゃんといいます。
私は47歳で視力を失った、69歳の盲人です。
盲導犬シエルと共に、「幸せの入り口屋」として活動しています。

 

このコーナーでは、日常の中で感じたことや気づきをお届けしていきます。
ここでの言葉が、どなたかのお役に立てば嬉しいです。

 

私の仕事の一つに、講演活動があります。
以前、ある主催者の方が
「今回はあまり人数が集まっていないのですが」と、少し申し訳なさそうにおっしゃいました。

 

私は、こうお伝えしました。
「何人でも、精一杯お話しさせていただきますから、大丈夫ですよ」

 

そのとき、ふと昔の出来事を思い出しました。

 

まだ目が見えていた頃、大阪でタクシーに乗ったときのことです。
「近いところですみませんね」と声をかけると、運転手さんは
「ええ、当たり外れがありますわ」と、ぽつり。
私は思わず苦笑いをしました。

 

ところが、別の日に京都で乗ったタクシーでは、まったく違う言葉が返ってきました。
同じように「近くてすみません」と伝えると、運転士さんはにこやかに、こう言われたのです。

 

「いえいえ、ありがたいですよ。行った先で、また次のお客様とのご縁がありますから」

 

私は思わず嬉しくなり、以前の大阪での話をお伝えしました。
すると運転士さんは笑いながら、
「どんなお客様でも、ありがたいんです」とおっしゃいました。

 

さらにお話をうかがうと、
「いつもご贔屓にしてくださるお客様がおられて、本当にありがたいんです」
と、嬉しそうに語ってくださいました。

 

私は、その理由がわかる気がしました。
この方のように、目の前のご縁を大切にされる方のもとに、また新しいご縁が集まるのだと。

 

世間では景気が悪いと言われることもあります。
それでも、その中で良いご縁に恵まれ、結果を出しておられる方がいる。
そのことを、あらためて教えていただいた気がしました。

 

講演も同じです。
人数の多い少ないではなく、目の前で聞いてくださる方に心を込めてお話しすること。
すると、そのご縁がまた次のご縁へとつながっていくことがあります。

 

どんなご縁も、決して当たり外れではなく、かけがえのない出会い。
そう思えるようになってから、私の中で何かが変わってきました。

 

これからも一つひとつのご縁に感謝しながら、丁寧に向き合っていきたいと思います。

 

人生は「当たり外れ」ではなく、いただいたご縁の積み重ね。
あの日の運転士さんの言葉は、今も私の中で生き続け、
目の前の一人ひとりを大切にすることの尊さを、そっと教えてくれています。

コラムを書いた人

にしかめ まこと西亀 真

盲目のセラピスト・アイマスク講演家。「幸せの入り口屋」初代当主。広島県三原市生まれ。
百貨店でシステムエンジニアとして勤務後、難病「網膜色素変性症」を発症。視力を失う中でカウンセラー資格を取得し、産業カウンセラーとしても活動。現在は全国で講演活動を行い、「感謝と挑戦とあきらめない」をテーマに心を整えるメッセージを届けている。

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著書のご紹介

西亀真さんはこれまでに
2冊の著書を出版されています。

  • 幸せの入り口屋いらっしゃいませ
  • 盲導犬シエルと歩いた幸せの道